よい実習指導とは

先週木曜日,次男坊と遊んでいるときに背中を痛めてしまいました.

その日の夜は,寝ていても寝返りすると痛みで目が覚めるほどでしたが,さいわい今は痛みもずいぶん引きました.

わが身の回復力に心から感謝.

と同時に,ゴールデンウィーク前に実習訪問を一通り終えておいてよかったなぁと思いました.

さすがに,今の身体であちこち飛びまわるのはきついですからね.

さて,僕は『臨床実習ガイドブック』で,学生だった当時の臨床実習に対する心境を以下のように書きました.

大きな声では言いにくいのですが,臨床実習を終えた私の頭によぎった言葉は,「もう二度と行かへんで!」というものでした.知りあいのなかには,臨床実習終了後,作業療法士・理学療法士に失望して別の職業を選んだ人もいました.私は去りゆく友の背中を見つめながら,「『教育』であるはずの臨床実習が希望を奪うようなものでいいのか」と不遜にも思いました.

この思いは今でも変わっていません.

臨床実習は,学生に作業療法の一部を体験学習させるための「教育」です.

この「教育」が成りたつためには,学生はあらゆる出来事を通して体験学習できるよう真剣に取りくむ必要があります.

また,実習指導者は,学生の体験学習が成立するよう指導を行っていく必要があります.

そして,(自戒を込めて言えば)教員は体験学習が成立するよう状況に応じて臨床実習のマネージメントを行う必要があります.

これらがうまくかみ合って,臨床実習ははじめて「教育」になりえます.

逆に言うと,これらがうまくかみ合わなければ,臨床実習は体験学習を成立させる「教育」からは遠のくことになります.

臨床実習に関わるすべての人はこのことに自覚的になる必要があります.

こうした観点から見たとき,今回の実習訪問先の病院・施設は,「教育」としての臨床実習が問題なく機能しているところばかりでした.

「教育」の観点から臨床実習に取りくんでいる実習指導者の指導は,ときに厳しく,ときにやさしく,しかしそれは体験学習の成立に向けられている,という点で首尾一貫しています.

学生の学習の進捗具合に合わせて個々の指導方法は調整しても,芯の部分でブレがない.

これは,口で言うのは簡単だけども,実際に行うのはとても難しいことです.

教員として本当に感謝です.

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