派遣法改正案のゆくえ

労働政策審議会から派遣法の改正案が示されました。

製造業派遣と登録型派遣は一部例外を除いて原則禁止でいくようです。

一見すると,派遣労働者の雇用保護は良さそうにみえます。

しかし,それによって生じるだろう派遣労働者の失業への対策はどうするつもりなんでしょうか?

企業への影響を考慮して猶予期間が設けられる計画のようですが,むしろこの猶予期間は雇用の安定化と流動化を同時に担保できる仕組み作りにあてた方がよいでしょう。

そのために必要な諸条件には,経済成長率を上げることと,新興市場の創設と参入を促進すること,正社員の解雇規制を緩和すること,そして採用は新規・中途の垣根を超えて行うこと(転職のハードルを下げる),などがあります。

こうした条件が整うことなく,派遣労働の規制だけが先行するようなことになれば,失業者がどんどん増えることになるはずです。

もちろん,以上のような条件を満たそうとすれば,正規労働者の既得権益が崩れることになりますから,どうしても痛みわけになってしまいます。

だけど,雇用問題は失業にあえぐ方たちだけの問題ではなく,時間をかけて必ず全国民にかかる問題へと成長し,そのときには既得権益の侵害どころの騒ぎでは済まないはずです。

問題が大きくなる前に,本当の意味で大きな改革が必要なのだと思います。

ちなみに僕は,民主党が参議員で単独過半数を獲得するようなことがあれば,雇用問題に対しても大鉈を振るうんじゃないか,と期待をもって予測しています。

それはそれでたいへんな事になるでしょうが,このままの状態が10年続けば日本はもっとたいへんな事になる可能性が高いからですね。

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