子ども手当よりも財政再建の実現に努力を

政府はマニュフェスト通りに子ども手当を満額支給していくつもりのようです()。

でも,そもそもマニュフェストは必ず実現しなければならないものなのでしょうか?

民主党がモデルにするイギリスを見る限りにおいて,答えは否です。

あちらでは,マニュフェストの実行は現実的な制約を踏まえたうえで行われるようです。

つまり,マニュフェストとして掲げた内容は何が何でも実行しなければならないというわけではないんです。

政府には責任がありますから,マニュフェストと現実的制約を踏まえたうえで現実的な行動を行わないといけないのです。

で,子ども手当ですが,これはもう本当にやめておくべきです。

おそらく多くの国民が気づいているように,とにもかくにも財源がない。

マニュフェスト作成時に財源として当てにしていた埋蔵金は,すでに底をついています。

また,事業仕分けで徹底的に無駄を省いて財源を確保すると言っているようですが,先の結果を見る限りにおいてそれによって子ども手当に必要な約5兆円を捻出できるとは考えられません。

そもそも,事業仕分けのような節約大作戦に頼っている間は,日本の財政再建は不可能です。

子ども手当をマニュフェストに盛りこんだときに置いていた前提は,大きく崩れさっているのですよ。

つまり,現実的制約を踏まえれば,先の衆院選で掲げたマニュフェスト(子ども手当)の実行は無理なのです。

そして,そのこと自体,マニュフェストの性質を考えれば,ムチャクチャおかしいことではないのです。

だから,こういうときは撤退するに限ります。

大きく方針を転換したうえで,子ども手当の実現に努力するよりも,日本の財政再建に汗を流すべきです。

国の財政が破綻すれば,国民の年金も金融資産も全部パーになるのですから。

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