作業に基づいた実践を深く考えるためのワークブック「Occupational therapy intervention resource manual」

久しぶりに「Occupational Therapy Intervention Resource Manual: A Guide for Occupation-Based Practice」を読み返しました。
以前、出版後すぐに購入して熱心に読んだものです(なつかしい)。
さて、本書はOccupation-Based Practice(OBP)のワークショップの経験から作成された教材です。
この本を読むと、OBPがOT介入から医学モデルを抜き取っているわけではないことが理解できます。
本書はOT介入をadjunctive, enabling, purposeful, occupation-basedに整理しますが、adjunctiveを中心に医学モデルの発想が活かされています。
少なくともこの本の著者たちは、OBPとは作業をできるようにするためならさまざまな手段を活用する実践法だ、と理解していると思います。
ただ、OBPの中心にCCPが置かれていますから、それによって善行と無危害の原則に触れるような実践が規制されうるので、ギリギリのところでさまざまな手段を活用できる論じ方にはなっていません。
これと同型の問題は作業療法理論ではよく見れられます。
おそらく、洋書の場合、CCPが海外のOTの実感に深く結びつきすぎ、疑義の余地を失ってしまって、その方法からもたらされる限界点にはなかなか理解が至らないのかもしれません。
だけども「OBPって何ぞや?」「どう実践すりゃいいんだ?」と悩んでいる方には、本書がはらむ論じ方の問題うんぬんよりも、その内容から得られることのほうが多いでしょうからお勧めです。


【既刊情報】