作業療法の成熟と理論研究

最新の日本作業療法士協会誌(11月号)において、京都大学の山根寛先生が「わが国の作業療法の成熟は、作業療法学会や学術誌が作業療法の基盤となる哲学、理念、新しいモデルや理論を学際的に語る場になるかどうかにかかっている」と提言していますが、10000%同意します。

現状は、わが国で作業療法士が新理論を提唱すると、「新理論を提唱した」という理由だけで有形無形の波風が立って、さまざまな障壁が立ちはだかってきます。




さまざまな障壁の大きさは、川モデルが日本で提唱されたのにも関わらず、先に海外で普及してから日本に逆輸入されたことからもわかると思います。

川モデルの逆輸入は、わが国で先行するかたちではじまった「作業療法と文化」に関する議論が、海外よりも約10年遅れになってしまった、ことを意味しています。

これによって失ったアドバンテージは、計り知れないと思います。

しかし新理論の提唱は、わが国の作業療法の成熟を促進するためには、どしても必要な営為です。

僕たちは川モデルの反省を活かして、わが国で作業療法の基盤に関する議論が真っ当にできるようにしていく必要があります。

大勢の人に、上記で引用した山根先生の提言が届きますよう切に願います。