作業療法という概念は、いつ誕生したか

世界の作業療法の日は10月27日、日本の作業療法の日は9月25日です。

では、作業療法 occupational therapyという概念が誕生した年月はいつでしょうか(以前、Twitterで問いかけましたが、リアクションはゼロでした、笑)。

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解答を示すと、作業療法という概念が提唱されたのは、1914年12月28日です。

ボストンのマサチューセッツ州で開催された会議上で、建築士のBartonがこの概念をはじめて使用しました。

以下の文献ではっきり書かれています(ぜひ各自で確認してください)。

提唱した本人が書いているだけでは不安なので、作業療法の歴史研究に関する先行研究を精査したところ、やはり同一の結論に達していました。

なので、おそらく上記の年月日で正しいです。






Barton以前、作業を使った治療は、道徳療法、仕事治療など様々な呼び方がありました。

作業療法誕生の土壌は、時間をかけて育まれてきたと言えます。

しかし、Barton以降、作業を使った治療は作業療法という新しい概念で統一表記されるよう
になりました。

いろんな動向が1つの新しい概念に集約し、その後、ものすごい勢いで世界展開したわけです。

こんなこと、普通なかなか起こりません。

通常、起こりえないことが起こったときは、どのような時代的条件のなかで作業療法という概念が生まれたのか、を徹底的に考えぬく必要があります。

その条件を根っこから把握できない限り、私たちは作業療法の意味と可能性を理解することは決してできない。

特定の時代的条件を味方に誕生した領域とは、そういうものです。

では、作業療法の背景にどのような時代的条件があったのか。

その答えは現在、寺岡睦さんと一緒に鋭意執筆中の「OBP2.0」で詳しく論じています。

しばしお待ちくだせー。

ところで、かつて作業療法がたどった展開は、何かのそれと似てません?

そうEBM(evidence-based medicine)です。

EBMは、Gordon Guyattが1990年3月に使用し、その後、瞬く間に世界に膾炙しました(何日かはど忘れ。いま文献が手元にない)。

文献上の初出は1992年ですが、EBM以前にあった疫学、臨床疫学、科学的医学などの動向をエネルギーにしたものでした。

このときもやはり、独特の時代的条件があったと思います。