老害は誰がつくるのか

SMAP独立問題で「老害」という頻繁に言葉が使われているようです。
この問題は社会の縮図ですから、老害は日本のあちこちで課題になっているはずです。
老害の解消を目指すには、この概念の意味をよく考える必要があります。
ググると、老害とは「自分が老いたのに気づかず(気をとめず)、まわりの若手の活躍を妨げて生じる害悪」であると操作定義されていました。
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この定義を読むと、老害は老人がつくるように読めますが、そう理解しているうちは老害を解消できません。
というのも、老害は周囲の人たちが一緒になってつくるものだからです。

老人が老害を振りまくためには、加齢以外の他に「権力」が必要です。
権力がなければ、老人の言動で若手の活躍を邪魔することはできないからです。

では、権力って何だろう?

権力とは、他者に対する強制力であり、他人を支配、服従させる力です。

権力は、身長や体重などのように個人に備わった特徴ではありません。

原理的に考えると、権力が成立するためには、特定の個人・集団とそれを支える人々の協力が欠かせません。

権力の発生源は、支配者と被支配者の自発的・非自発的な合意によっているのです。

言い方を変えれば、老害が問題になるとき、周囲で困っている人も実は老害の発生を下支えしていることになります。

その意味で、SMAP独立問題で老害に屈したように見える構図は、SMAP自身も含めてその周囲にいる人々が共同で作りあげたものなのです。






老害を克服したいときは、権力の成立に荷担しないことが重要です。

加齢は生物学的事象でどうにもなりません。

しかし権力は、ぼくたちが特定の個人・集団に力を委譲することによって生じます。

とりあえず、自分だけでもそれをやめてみるわけです。

「影響力を引き受ける/引き渡す」という構図をいったんチャラにしてみる。

権力は関係性の編み目で生じますから、あなたがそこから抜けてもそれは成立しているでしょうが、少なくともそれに荷担しないように意識してみる。

それだけでも、世界の見え方はずいぶん違ったものになりますよ。

まとめると「老害」が問題になるときは、自分がその老害の成立に荷担していないか、と問うてみましょう。

もし荷担しているようであれば、権力の成立に貢献しないように態度を変えてみてください。

それによって、老害が問題になりにくい社会がほんの少し近づくいてくるかもしれません。