【講義メモ】作業科学(2016年5月9日)

学部3年生に対する作業科学の講義メモです。

校務で遠方へ出張する道中で書いているのですが、電車がメチャクチャ揺れます。

ぼくは普段、乗り物酔いしないのですが、この状態で文章を書き続けるのはけっこうしんどいです(オエッ..ゲロッ。

さて、今回も演習を取りいれましたが、講義メモでは解説した内容に補足説明を加えて再構成します。

以下は要約なので、理解しにくいかもしれませんが、ご了承ください。



前回、作業科学では作業の視点から人間理解と対人支援を行うと話しました。
人間理解は、
  • この人は、どんな作業を行い、どんな作業機能障害を体験しているのか?
  • この人は、どんな疾患・障害をもっているのか?
というステップで思考するとよいでしょう。
対人支援は、
  • 作業に関わる(engaging occupation)
  • 作業ができる(enabling occupation)
を通して作業機能障害の軽減を図ることになります。

作業科学は、作業中心の実践を重視しますから、こうした視点に注意を払うことは重要です。






こうした作業療法の対人支援を効果的に行うためには、作業中心の実践に加えて、次の3つの原則の理解が求められます。
  • クライエント中心の実践
  • エビデンスに根ざした実践
  • 文化に適応した実践
作業科学で重視される作業中心の実践とは、クライエントが実際の環境のもとで作業に関わる/作業ができるようにすることです。

そのためには、クライエントが主体的になってくれないと困ります。

なので、クライエント中心の実践が必要になります。

クライエント中心の実践とは、作業療法士がクライエントの意見に従うことではなく、クライエントと作業療法士が協働を通してお互いに納得できる作業療法を行うことです。

クライエントのなかには、不合理な判断を行う人もいますが、そういうときは作業療法士も意見を言い、理解はできないけども了解はできるという水準の納得を形成していくようにします。

その際、クライエントと作業療法士が2人よがりな実践になってはいけないので、エビデンスに根ざした実践が必要になります。

これは、最新最良のエビデンス(科学的根拠)、クライエントの価値観、作業療法士の臨床判断を組みあわせて、よりよい作業療法を実践することです。

また作業科学で重視する作業は、特定の文化のもとで独特なかたちで展開しますから、文化に適応した実践が必要になります。

これは、クライエントの背景にある暗黙のルールを意識し、それに埋め込まれたかたちで作業療法を行うということです。



作業科学は効果的な作業療法をサポートします。
そのためには上述した、
  • 作業中心の実践
  • クライエント中心の実践
  • エビデンスに根ざした実践
  • 文化に適応した実践
の理解が必要です。