理学療法の魅力

ここんところのマイムーブのひとつが「理学療法って何だろう?」です。

なぜ作業療法士であり博士(作業療法学)をもつぼくが、そういうテーマでじっくり考えるようになったのか。

理由は、うちの院生(理学療法士)が理学療法のメタ理論を構築するために理論研究に取り組んでいるからです。

ぼくは理学療法士でないので、理論研究者という役割でがっつりサポートしています。

長年、理論研究に取り組んだ経験が、こういう形で役立つんですから、人生どこでどうつながるかわからないもんです。



院生とともに、理学療法の創世記の文献をひもときつつ、背景にある哲学を検討しながら議論を重ねる過程は、非常に刺激的でした。

理学療法のメタ理論の詳細は、院生が死に物狂いになって理論論文を構築中なので省きます。




が、この過程を通して、理学療法と作業療法は歴史に加えて理論構造そのものも「まるで違う」という結論に至りました。

戦後、日本に理学療法と作業療法を輸入するときに、先人たちがこういう課題にしっかり取り組んでいたら、おそらく「理学療法士及び作業療法士法」みたいな中途半端な法律もできなかったろうし、「理学療法と作業療法の違いがわからない」などの混乱も生じなかっただろうに、という気持ちになりますね。

歴史にifはありませんから言っても仕方ないですけど、とりあえず現時点で言えることは両者をいっしょくたに論じるのはかなり乱暴だということです。



さて、とても面白いなぁと思ったのは、両者のプラグマティックな強度の違いです。

作業療法はプラグマティズム(作業論)、道徳療法、アーツアンドクラフト運動をベースに設計された領域です。

作業療法を実践するためには、設計図の中心にある「作業」という概念の理解がまず大事です。

「作業」という概念の意味がしっかり理解できていないと、その実践が困難になります。
他方、理学療法は、プラグマティズムをベースにした作業療法よりも、はるかにプラグマティックなんですね。

非常に現実的で実践的で実際的です。

これは、身体という非常にリアルで圧倒的な存在感を放つ対象に働きかけるという方法上の特徴がもたらす魅力だろうと感じています。

考えれば考えるほど、理学療法には作業療法にない魅力があって惹かれます。

では、そもそも身体とは何なんだろうか。

これについては現在、院生(理学療法士)が執筆中の理論論文で根底から書き上げているところです。

お楽しみに。