私的論文作成法



実証系(質的研究・量的研究)に限りますけど、和論文と英語論文ともに、最初に書くのは図表です。

実証系の論文は、データにしっかり根ざして書かないといけません。

なので、丹念にデータ解析を行ったら、まず図表でしっかりまとめてしまいます。

そしてデータからしっかり主張できそうな内容を明確にしていきます。

主張できる知見が定まったら論文を書きはじめます。

具体的な書き方は和論文と英語論文で異なりますが、ここから先はぼく個人の書き方なのであまり参考にならないかもしれません。

大学院生全般にオススメの書き方は、そのうち別にまとめます。

和論文の場合は、「はじめに」「方法」「結果」「考察」の順でほとんど一筆書きに近いかたちでトコトコと書いていきます。

駆けだしの頃は「方法」と「結果」を書いてから、「考察」「はじめに」という感じでした。

けど、和論文は書き慣れてしまったので、データ解析や図表を越ししている間に、頭のなかで内容を整理してしまい、書くときは最初から順に一筆書きのような感じで書くことができます。

書いたり、消したりは、あまりしません。

数時間で一気に書いてしまうこともあります。


英語論文の場合は、そんなふうに書けません。

まず、頭の中で書くべき内容を、日本語でおおよそ作ってしまいます。

人によっては、日本語で文章を書き起こしてから、英語に訳し直す人もいるようですが、ぼくはそれやると逆に書けなくなります。

このやり方は翻訳っぽくなるから、英語力が過度に試される感じになって、しんどいんですよね。

なので、頭のなかで日本語で文章をおおよそ考えて、実際に書くときはそれを直に英語で表現しやすいかたちに修正しながら落とし込んでいくようにしています。

その際、関連する英語論文を数百ぐらい手元に集めておいて、そこから適した表現を探しながら自分なりに表現するという作業を行います。

この方が、日本語から英語への翻訳っぽくならないので、英語力がないぼくにとってはやりやすいです。

書く順ですけど、これもやっぱり「はじめに」「方法」「結果」「考察」の順で書いてしまいます。

でも和論文のような一筆書きにはほど遠く、1行ずつ書いたり消したりしながら徐々に固めていくイメージです。

ただ、母国語のように自由に扱えないので、後でいろいろ修正する手間をかけないようにするために、最初からある程度かっちりした文章に落とし込むようにしています。

ちなみに理論系の論文は別ですよ。

理論は「論証」が命です。

なので、その精度を(最低限、自分の能力の)限界まで高めるために何度も何度も書き直します。

OBP2.0の理論書の原稿も一度書き下ろしたのですが、もっと精度を高められる感覚があるので何度も書き直していますからね。