院生指導で意識していること



大学院の研究指導は、本当にエネルギーを要します。

現在、ぼくは博士課程で5名、修士課程で5名の社会人院生を主指導しています。

臨床と研究に同時に取り組めるわけですから、基本的によくできる人たちです。

そういう人たちでも、しっかりしたレベルで研究を行えるようになってもらうためには、研究に関する知識と技術を教えこむ必要があります。

そのうえ、研究テーマはぼくにとっても未知のものばかりです。

なので、ぼく自身も成長しながらでないと、満足できる研究指導ができません。

で、ぼくが院生指導で意識していることはいくつかあるのですけど、そのうちのひとつは道筋をつけることです。

でもこれは思うほど簡単ではありません。

研究は巨人の肩に乗りつつも、何らかの謎に挑むゲームです。



すると、よくできる人たちでも迷路にはまってしまうことがあります。

研究は謎解きですから、それはしょーがない。

そういうときでも、院生が研究に邁進できるように、指導教員はできる限り具体的な方向性を示し、先に見通しをもちながら進んでいけるようにするわけです。

もちろん、ぼくがいつでもどこでも明確な方向性を見いだしているわけではありません。

ぼくにだって、たびたびよくわかってないことがあります。

だって、扱う題材がそもそも「謎」なんですから。

しかし指導教員としては、何が答えなのかはっきりわかっているわけではないときでも、手持ちの判断材料からその時点で最良と思われる方向性を見いだすようにするわけです。

これができないと、指導教員は大学院生とともに迷路にはまります。

それだけは避けたい。

なので、院生指導で意識することのひとつは、正しい答えが何なのかわからないし、どの方法ならば謎が解けるのかも明確にわからない状態でも、院生が前に進めるように道筋をつける、というものになるわけです。

そりゃ相当なエネルギーを費やしますわ。