状況と目的の整理が難しいときはどうするか



多職種連携のポイントのひとつは「状況と目的の整理」です。

自他を含むチームメンバーが、それぞれどんな状況におり、どういう目的をもっているのか?

チームメンバーに共通する状況と目的には、どういうものがあるのか?

以上のような問いのもとで内省することによって、しばしば「状況と目的の整理」ができるようになります。

多職種連携関連の先行研究では信念対立解明アプローチに限らず「状況と目的の整理」の重要性を示しています。

個性豊かな人たちがコラボレーションするためには、「状況と目的の整理」ができていないと困難を極めることが理解できます。

ところが、多職種連携教育では、「状況と目的の整理」がなかなかうまくできない人たちがいるという事態に突き当たります。

整理するためには、状況や目的の言語化が必要です。

状況や目的といったもろもろの現象は、言語化することによって整頓されたかたちで認識できるからです。

言語化しないと混沌としたままなので、これはとても重要です。

ところが、言語の運用力の問題があったり、現象に対する解像度の低さが問題があると、これがうまくできません。

これらの問題があると「状況と目的の整理」というとても単純な作業ができないんです。




では、どう対応したら良いかというと、これがなかなか難しい問題です。

プラクティカルな対策を示すと、まず運用する言語が母国語の場合に限ると、類語辞典で表現の多様性をつかみやすくする、というのが役立ちそうだと思います。

例えば「痛い」を類語辞典で調べると、 苦い 、つらい 、 心苦しい、 切ないなどがあることがわかります。

類語辞典は、表現の多様性を教えてくれるので、状況と目的の言語化を支援してくれます。

現象に対する解像度の低さの対策は、興味・関心を向けるに限ります。

ぼくたちは、興味・関心があることについては深く細かく理解できます。

例えば、ジーパンに興味・関心がある人は、パッとみただけでメーカー、品番、年代などが識別できます。

ぼくにとっては、ユニクロもエドウィンもリーバイスも同じジーンズですけど、興味・関心がある人はそれを明瞭に整理できるわけです。

多職種連携にそれを持ち込むのです。

「状況と目的の整理」が難しい人は、ひとまず上記の対応を行ってみてはどうでしょうか。