研究論文を読み解くための多変量解析入門




読了。

本書のタイトルは「研究論文を読み解くための多変量解析入門」ですけど、実際にデータをとって研究する人にもオススメの2冊です。



監訳者は「MplusとRによる構造方程式モデリング入門」の小杉先生です。



本書の良いところは、以下のようなさまざまな多変量解析をわかりやすく、かなり詳しく解説しているところです。



  • 重回帰分析
  • パス解析
  • 因子分析(探索的、確認的)
  • 多次元尺度構成法
  • クロス集計分析
  • ロジスティック回帰分析
  • 多変量分散分析
  • 判別分析
  • メタ分析
  • 一般化可能性理論
  • 項目反応理論
  • クラスター分析
  • 因子分析のQ技法
  • 構造方程式モデリング
  • 正準相関分析
  • 反復測定分析
  • 生存分析
これだけの手法をしっかりまとめて論じている書籍ってあまりないと思います。

個人的には、因子分析のQ技法とか多次元尺度構成法とかってあまりよく理解できていなかったので、とても勉強になりました。

また、うちの研究室では構造方程式モデリングを多様するのですが、良質な構造方程式モデリングのための10箇条がすぐに使えるなぁと思いました。

一部紹介すると、
  • 大きなサンプルが必要なモデル探索では、ホールドアウトサンプルや独立したサンプルでモデルを再検証せよ。ただし、最初のモデルの訂正が求められても、理論的に正当化できない限り決して変化は加えるな
  • モデルが証明されたと決して結論づけることなかれ。そのデータセットには無数に多くのモデルが適合する(つまり1つのモデルしか検証していなければ、検証するモデルが少なすぎて常に作為的なものである)
があります(応用編の230ページ)。

こんな感じで迷いそうなポイントで明確な議論が紹介されているので、本書は研究論文を読み解く人に加えて、実際に研究を遂行する人にもお勧めの2冊だと思いました。

関心がある人はぜひどうぞ。