素人と専門家の違い



作業科学なんてどこの大学でも教えているだろうけど、デューイから丁寧に説き起こしているところはあんまないだろう。

でも、これぼくが勝手に主張しているのではなく、作業療法内外でけっこういろんな文献があります。

それをきちんと整理して、学生が理解できるように伝えているだけです。

作業療法とデューイの原理的な関係は、作業療法士だけが知らないのではなく、実はデューイ哲学の専門家もほとんど理解できていません。

つまりこのテーマは、高度に専門的なのです。

さて、専門家と素人の区切り目は「起源」からきちんと理解しているかどうかにあります。

いくつかの文献を読むと、作業療法の起源にプラトンらの議論を挙げていますが、これあんまり意味がありません。

ほとんどの学問はプラトンに行きつきますから、あえてそれを主張しても特段深い理解につうじるわけではないからです。




ぼくのいう起源とはそうではなく、ある特定の領域の成立に直に関わることがらを指しています。

作業療法の場合であれば、「作業=occupation」という概念が仕事でも職業でも占領でもなく、生きるために必要な諸活動という意味をもつようになった経緯が、それにあたります。

素人は無理でも、専門家なら説明できる必要があります。

また作業療法の専門家にとって、仕事に関連するさまざまな用語の中から、「作業=occupation」が選ばれたのはなぜか、という問いに答えられることも重要です。
作業療法士の皆さん、この問いに答えられますか??笑。

「作業療法=occupational therapyって名前がわかりにくいから、活動療法=activity therapyでいいじゃん」っていうレベルの問題ではないんですよね。

その意味で作業科学や基礎作業学で、作業=occupationという概念が地球上ではじめて特別な意味をもちはじめた経緯をしっかり理解しておくことは、作業療法士養成でとても重要なことだと思います。

だって、ぼくたちは作業療法の専門家を養成しているのですから。