作業療法の手段で手工芸が用いられる理由



作業療法では、昔から手段として手工芸が用いられてきました。

どういう理由があって手工芸が使われているのか、はご存じですか??

身体機能や精神機能を改善するため?

余暇時間を充実させるため?

気晴らし?

作業療法のルーツをたどると、その解答は「人間性の回復」というものになります。

人間が人間らしく生きるためには、手工芸という作業に関わることが大事だ、という創始者たちの気づきが、この手段に込められています。




100年ちょい前に、産業革命に対する反動で作業療法が誕生しました。

そのとき、機械化によって人間性がないがしろにされた現状をかんがみ、人間が人間として生きて死んで行くには両手の使用を通して手工芸に関わる必要がある、と考えた人たちがいます。

その一人が作業療法という名前を考案したバートンであり、共感した人々が作業療法のファウンダーたちです。

その後、手工芸は過程に着目され、失われた心身機能の回復に用いられたり、余暇の充実や気分転換の機会に利用されるようになりました。

しかし、元々のモチーフは人間の人間性を尊重するために手工芸を活かそうというものだったわけです。

昨今の生活行為が重視されるなか、手工芸の価値は相対的に低下しつつありますが、本来のモチーフを理解しておけば必要に応じて活用いこう、という動機の確保につながることでしょう。