情報の価値は相対化される



チームワークで多職種に情報を提供する際に、理解しておくとよいことのひとつは「価値ある情報は専門職ごとに異なる」というものです。

多職種に情報提供したときに、「わかってもらえない」と感じる人がいます。

こっちは大切だと思って伝えているのに、相手は「あーそー」と何だかつれない感じ。

そうなると、表情も冷たく感じるし、態度もよそよそしいように感じはじめます。

そして「(なんでこの情報の重要性に気づかないかなぁ)」などと思うわけです。

でもね、自身がどれほど価値を見いだした情報でも、職種が異なると価値が目減りする可能性を考慮しないといけません。

例えば、言語聴覚士にとって摂食・援護に関する情報は最も価値ある情報のひとつでしょう。

しかし、ケア全般や診療補助全般が業務の看護師にとって、それは多くの情報のうちのひとつにすぎず、情報の価値が相対化される可能性があるものです。




同様に、作業療法士にとって、患者が意味を感じる作業(仕事、遊び、日課、休息)に関する情報は、最も重要なものかもしれません。

しかし、診察と治療の全体を統括する医師にとって、それは患者の社会参加につながるひとつの情報であり、作業療法士が感受するほとの価値を見いだせない可能性があります。

チームワークとは、いろんな職種が一緒に働くことです。

一緒に働くといっても、職種が違うとその内実はぜんぜん違います。

医師には医師の、看護師には看護師の、作業療法士には作業療法士の業務があって、それはどこか似ているようでいて、素朴にイメージするよりもずっと違うものです。

なので、価値ある情報も職種ごとに異なってきます。

ぼくにとって大事な情報は、他の人にとってはそれほどでもないかもしれない。

チームワークではそういう前提のもとで、少しでもあなたが見いだした情報の価値が他者に伝わるコミュニケーションを行いましょう。