混合研究法の捉え方



この前、混合研究法が特殊な位置にあるかのような意見を聞きました。

認識論的には確かにとてもチャレンジングではあるけど、決して特殊な研究法ではないよというお話です。

混合研究法というと、質的研究と量的研究を見合わせた手法という見解が一般的です。

そして狭義には、ひとつの研究論文で質的研究と量的研究の両方の成果を報告する、という意味で使われがちです。

なので認識論的には、構造構成主義やプラグマティズムを軸にすることになる。

でもだいたい、ひとつの研究論文ですべて書くことはできず、別々の研究論文で書くことになります。

じゃ混合研究やってないかというと、そうではない。

でも広義には、みんなやっていることだと思うんだよね。

だって、新しい領域を拓こうと思ったら、どれかひとつの研究法じゃ心許ないもん。


それともうひとつ。

ぼくは混合研究法って、本当は理論的研究と質的研究と量的研究を組み合わせたものになると考えています。

例えば、京極研で寺岡さんが中心になって展開中のCAOD研究は、信念対立解明アプローチを基盤にしたOBP2.0を開発する理論的研究に加えて、内容妥当性で質的研究の一種であるconsensus methodを行い、それ以外の尺度特性の検討は量的研究の手法である構造方程式モデリングを活用しています。

そういう観点で言うと、CAOD研究は、理論的研究と質的研究と量的研究の混合研究法で成り立っていると言えるわけです。

研究の規模が大きいので、ひとつの論文ですべて表現することはできないけど。

がっつり研究するには、質的研究と量的研究だけではどだい無理で、理論的研究も含めて、あらゆる手段を目的にあわせて使いこなす必要があります。

混合研究法は特殊ではないし、とても大事だよー。