OBP2.0と新進気鋭



第5回福井県作業療法学会の特別講演で、寺岡睦さん(大杉病院、吉備国際大学保健福祉研究所)が「OBP2.0」についてお話しします。

http://www.fuku-fuku-ot.jp/gakkai_2017/index.html
学会のテーマは「新進気鋭」です。

寺岡さんは、若くして国内外の学術誌に多数の研究論文(査読付英論文3本、プレプリント英論文2本、和論文11本)を発表しています。

どんなにクールに見積もっても、その数は20代の作業療法研究者のなかでトップクラスに多いです。

ぼくが彼女と同い年のときは、研究論文なんてたしか5本ぐらいしかなかったですもん。

なので、本学会のテーマにピッタリの人材だといえるはずです。

OBP2.0の元ネタは、寺岡さんが学部3年生のときに考えたアイデアにあります。

当時、ぼくは信念対立解明アプローチの体系化を終えたばかりで肩の荷がおりた気分だったので、しばらく惰眠をむさぼるつもりでしたけど、寺岡さんのアイデアに引きこまれて休む暇もなく新理論の体系化に参加することになりました。

で、その後、われわれはそれを数年かけて徹底的に原理として鍛え抜きながら、実証研究でそれをベースにしたツールの開発を行ってきました。




その辺の経緯も含めて、以下の研究論文で批判的に吟味していますので、「新進気鋭の人材を育てるにはどうしたらよいか?」「現状どのような課題があるのか?」などに関心がある人はぜひお読みください。

http://medicalfinder.jp/doi/abs/10.11477/mf.5001100523

では、OBP2.0とはなにか?

OBP2.0とは作業療法の創世記からあった難題を解消したうえで、(1)チームワークのマネジメント、(2)作業機能障害の評価と介入、という2つの機能を実装した理論です。

それを実現するために採用した手法のひとつは、作業療法の根底にある「作業の哲学」から内省し、それの理路が十全に機能するように徹底した原理として再構築する、というものです。

これは、古今東西あらゆる作業の考え方を基礎づけるものですから、非常に骨が折れる研究ですけど、すでに底の底にある理路にたどりついているので、現在執筆中のOBP2.0の理論書で論証しています。

またOBP2.0は新理論ですから、この理論をベースにしているからこそ、実現できる新しい実践のあり方を示す研究を行っています。

その成果は、査読付研究論文が採択されましたので、おそらく今年度中には公表されることになります。

今回のOBP2.0講演では、そうした最新動向も紹介するようなのです。

研究論文以外では、以下の書籍でOBP2.0の概要を学ぶことができます。

関心がある人はこちらもどうぞです。