OBPとは何か的な何か



線維筋痛症をもつクライエントに対する作業療法の効果をシステマティックレビューで調べた研究論文が、2017年のAJOTのJan/Feb号でていました。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28027041

本文をざーっと読みましたが、しっかりした方法で書かれていましたし、なかなか興味深い内容でした。

超簡単に要約すると次のような感じになりますが、臨床活用を考える場合は必ずご自身で本文を確認してくださいね。

  • マインドフルネスや水泳は痛みや機能の改善に有効である
  • 有酸素運動と筋力トレーニングは抑うつ状態、痛み、幸福感の改善に役立つ
  • 認知行動への介入は痛みや機能にあまり作用しない
  • 多職種連携による心理教育は抑うつ状態、痛みなどを改善する可能性がある
  • 睡眠の質の改善はしたりしなかったりなのでハッキリしたことは言えない


さて、アブストラクトをみると、作業に根ざした実践(OBP)はほとんどなかったと書いています。

本文を読むと、活動に根ざした実践については結果と議論がありました。

他方、アブスト以外にOBPについて突っ込んだ議論はほとんどありませんでしたから、ここからは解釈になるのですが、本論においてOBPの意味を、実際の環境のもとでクライエントが意味を感じる作業への参加を促進する、という点にしぼりこみすぎているように感じました。

極めて限定的な意味でOBPを論じる立場がありますけど、OBPの独創性を示すにはよい戦略だと思いますが、これが初期の作業療法の現代化だという視点にたつとその立場の採用は得策だとはいえません。

OBPの根本モチーフはいったい何なのかという点を徹底的に考え抜き、それをどう論じるのが妥当なのかを考える必要があります。

本論はそれ自体で興味深いですが、問題意識を持てるという点でも良い内容だと思いました。