将来つきたい職業と今後の課題



高校生が将来つきたい職業の第7位に「作業療法士・理学療法士」が入っているという記事を読みました。
ぼくの本職が憧れの職業として紹介されるのは、やっぱ嬉しいもんです。

上記の記事の元ネタを探すと、すぐに見つかりました。

高校生(1887名)と保護者(1584名)が対象の調査で、受験行動に関するさまざまな情報が示されていました。

作業療法教育に関係する者は、一読の価値ありです。

で、当該記事はpp26-27にありました。

これをみると、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、リハビリで括られているので、専門職単体でどれぐらい人気があるのか不明です。

高校生が将来つきたい職業では、全体が7位、男子が5位、女子が不明でした。

保護者が将来ついてほしい職業では、全体が5位、子どもの性別でみると男子が4位、女子が不明でした。

これだけみると、作業療法士という職業は高校生よりも保護者の評価が若干高く、女子よりも男子のほうが惹かれる傾向にあるかもしれない、という感じでしょうか。

この2つの記事から考えられる今後の課題って何でしょうか。




最も大きな課題は、調査している人たちも、恐らく解答している人たちも、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士の区別があまりついていない、ということでしょう。

その理由はいろいろありますけど、例えば、単純に調査項目が作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、リハビリで括られていることが挙げられます。

また、最初のリンク先の記事を読みすすめるとわかるのですが、理学療法士と作業療法士の違いの説明は対象とする医学的疾患によるものでした。

詳しくは省きますけど、理学療法士は整形外科疾患や中枢神経疾患、作業療法士は内科疾患、がん、精神疾患を対象にするという説明でした。

そーゆー区別って、中の人はたぶんしません。

少なくともぼくは専門家がこーゆー区別で説明しているのを聞いたことがない。

では、これは記事を書いた人や調査した人の課題なのか、というとそうではなく、ぼくたち専門家がこれまで領域の区別をどこかで曖昧にしてきたことに多くの課題があるだろうと思います。

作業療法士、理学療法士、言語聴覚士の仕事は、その特徴的なところで大きく異なります。

作業療法士は主に仕事、遊び、日課、休息が適切に行えるように支援します。

生きるために必要な営為に関するパフォーマンスの質の改善が、作業療法士の主な役割です。

ダンサーが足の骨折で入院したら、理学療法士はダンスに必要な身体機能の改善に努めるでしょうし、作業療法士はその人と相談し、必要におうじて実際にダンスする機会を提供し、少しでも上手にダンスできるように遂行の質を高める工夫を行うでしょう。

一般の人びとにも専門性が明瞭に区別されるように、情報発信していかないといけないなぁと痛切いたしました。