作業療法とプラグマティズム


作業療法の哲学の中核はプラグマティズムです。

その系譜は複雑で込みいっているので、以下の2つの文献をもとに少し整理しておきます。



プラグマティズムはパースからはじまり、ジェームスとデューイがそれぞれ独自に展開しました。

この3人はプラグマティズムの源流に位置づけられ、作業療法の創始者たちと同じ時代を生きていました。

特に、デューイのプラグマティズムの作業論は、作業療法に決定的な影響を与えました。

プラグマティズムはその後、論理実証主義の洗礼を受けていったん影を潜めます。

しかし論理実証主義の問題点が浮上すると、プラグマティズムはネオ・プラグマティズムとして再生しました。

ネオ・プラグマティズムの主役はローティ、クワイン、パトナムです。

特にローティはジェームスとデューイを再評価し、ネオ・プラグマティズムの代表として牽引しました。

ところが、ネオ・プラグマティズムは相対主義に振り切れた運動を示しました。




その反省として、台頭しつつあるのが、ミサックたちの新しいプラグマティズムです。

ニュー・プラグマティズムは、プラグマティズムを一歩進めたネオ・プラグマティズムの反省にたって、古典的なプラグマティズムを再評価することによってそれを立て直すという方向性をもっています。

これは現在進行形の研究領域であり、今後の動向が注目されます。

さて以上を踏まえると、作業療法士がプラグマティズムを勉強するときは、どのプラグマティズムに焦点化したらよいか、という疑問が発生すると思います。

結論を言えば、パース、ジェームス、デューイの古典的なプラグマティズムに関する文献を読み込むとよいです。

先行研究を調べると、直接の接点があるのは古典的プラグマティズムであり、その後のプラグマティズムの発展は作業療法の形成にそれほど影響していないと考えられるからです。

古典的プラグマティズムのうち、特にジェームスとデューイは必読です。

作業療法の知識と技術を高めるために、ぜひ勉強しましょう。