論文は型を把握してから書く



院生の研究指導していると、論文を書きはじめる前にひと手間かけるだけで、ずいぶん書きやすくなるのになぁと感じることがあります。

そのひと手間とは、自分が採用した研究法に類似する研究法を用いた原著論文を収集して『型』を把握する、というものになります。

論文は研究法ごとに書き方の骨格のようなものがあります。

それを無視すると、論文はなかなか書けなくなるし、たとえ書いたとしても掲載まで至りにくくなります。

なので、論文を書くに当たっては、前もって類似する研究法を用いた原著論文を収集し、それらに共通する論文の骨組を抽出するようにします。

そして、論文の型にそって、自身が研究した内容を表現していくのです。

そうすると、論文はいくぶん書きやすくなります。

では、原著論文はどれくらい集めておくとよいか。

基準となる数値はないですけど、ぼくの場合は最低でも300ぐらいは収集するようにしています。




また原著論文の収集は、自身の書く論文が英語論文でも日本語論文でも、基本的にはPubmedを使い、日本でも広く使われている研究法であればCiniiやJstageも使用しています。

集め方ですが、電子データベース(Pubmed、Cinii、Jstageなど)にアクセスし、open accessの原著論文に焦点をあてて、類似する研究法に絞り込んで検索します。

この際、研究法が類似していればよいので、自身の研究テーマと検索する原著論文の研究テーマが違っていてもよいです。

該当する原著論文が検索できたら、それをEvernoteにじゃんじゃか放りこんでいきます。
多少「違うかなぁ」と感じる原著論文であっても、細かいことは気にすることなく盛大にクリップしていきましょう。

原著論文の型は、収集した論文の共通パターンに着目していくと把握しやすいです。

最初は、速度を優先させて、一気にいろんな論文に目を通します。

すると、何となく共通の骨格がわかるようになります。

おおよその骨組を把握したら、とくにそれを代表しそうな論文5〜6本に焦点をしぼって丁寧に読み込んでいきます。

その際、「私の論文を書くときはどう表現すると良いだろうか?」という視点ももつようにするとよいでしょう。

なお、型にそって論文を書くとは、文章をコピペするという意味ではまったくないですよ。

そうではなく、論文の型の把握とは、原著論文として満たすべき要件を理解するという意味です。