目くそ鼻くそ



古き良き伝統を守ることに、固執する人たちがいます。

そういう人たちは、新しく登場した方法を敏感にキャッチして、日々の臨床に取り入れる人たちに対して「新しいことには何でもかんでも飛びつく」とあちこちで揶揄します。

新しさは、良さの保証にはなりません。

したがって、物事を慎重に見極める姿勢は見習う必要があります。

しかし、同時に古さもまた、良さの保証にはなりません。

ぼくたちの目的は、健康に支障がある人たちの暮らしのサポートです。

だから、新しかろうが古かろうが、良さそうなものは取り入れていく柔軟さが必要です。

状況に応じて変わる必要があるのです。




ヒポクラテスが治療に作業を取り入れた記録までさかのぼっても、作業療法の歴史は約2000年ぐらい前までしかさかのぼれません。

現代作業療法に限っていえば、アメリカで約100年、日本で約50年である。

人類は約20万年前に、ホモ・エレクトゥスから分岐したと考えたら、50年や100年そこそこ(長く見積もっても2000年程度)の時間的スパンなんて鼻くそのようなものです。

「新しいことには何でもかんでも飛びつく」と言ったって、人類の歴史から見れば作業療法自体が新しいのです。

ぼくたちのずっと昔のご先祖様からしたら、現代作業療法の関係者はみんな新しいもの好きです。

新しいもの好き同士が、揶揄しあったってしょうがないではないか。