チームワークは一筋縄でいかない



チームワークでは手抜きが生じるけど、それによってパフォーマンスが向上することもあります。

ヘルスケアではチームワークは欠かせないけど、その促進はなかなか一筋縄ではいきません。

じゃどうしたらいいの?

昔からよく知られていますけど、チームワークでは1+1が2にならないことがあります。

チームメンバーの誰かが、手を抜くからです。

チームワークには通常、個人の能力を超えた課題を集団で解くことが期待されています。

つまり1+1が2以上になることが、チームワークに求められる機能です。

でも、成果が個人ではなく集団に還元されたり、個々人の努力が明瞭に評価されなかったり、モチベーションを低下させる要因があったり、チーム内の対立が多かったり激しかったり、などすると1+1が0.7になったり、0.5になったりします(いろいろ先行研究があるので調べてみてください)。

これは、リンゲルマン効果とか社会的手抜きと呼ばれる現象で、チームワークに求められる機能が発揮できない状態です。




ヘルスケア領域は、チームワークが大前提です。

そうなる理由は、この領域の知識の増加の仕方が半端ないことや問題が複雑で厄介であること、などなどいろいろあります。

チームワークのマネジメントは医師や看護師に加えて、作業療法士などのコメディカルにも重要な技術です。

作業療法なんてWFOTがチームワークのマネジメントと作業療法の実践が作業療法士の役割だなんて宣言していますから。

しかし往々にして、現場のチームワークは社会的抜きが生じるような条件を備えており、思うようにマネジメントできません。

でもこれは悪いことばかりではありません。

社会的手抜きで目標達成が難しくなると、チームメンバーが努力する必要があると気づき、結果として以前に比べてパフォーマンスが向上することがあるからです。

チームメンバーが手抜きするからチームワークが直線的にブレイクダウンする、という単純な話ではないのです。

チームワークをマネジメントする人は、チームメンバーの微妙な力動を読むスキルが必要です。

いやーなんかほんとうに悩ましいです。

手抜きするチームメンバーがいても、いざというときに自律的に頑張ってもらうためには、達成する目標の共有がとても重要です。

上述したように、目標達成が困難という気づきが、火事場のバカ力の発揮につながるからです。

国内外のチームワーク研究では共通して目標の共有の重要性を説いていますが、その背景のひとつにはこうした理由があるのです。