二分法思考から現象学的思考へ



ぼくたちは『概念の実体化』と同じぐらい二分法思考に陥りがちです。

概念の実体化と二分法思考は構造上地続きなのでそーなっちゃうんです。

二分法思考とは、物事を白と黒、光と闇、是と非、有と無、善と悪、裏と表、内と外、上と下、右と左、などのように2つにわけて考えることです。

これの利点は、豊かな現象を0と1の離散値で表現できるので、物事をシンプルに捉えられるところにあります。

欠点は非常にシンプルであるがゆえに、何事においても極端になりやすいことに求められます。

例えば、二分法思考の状態で信念対立すると、周囲の人は敵か味方かのどちらかにふるいわけることになりがちです。

周囲の人間関係をそんなふーに整理したら、トラブルが増えるのはそーぞーに難くありません。

現象はたいていグレーゾーンを多分に含むもので、0と1の離散値で表現できるのは一側面に過ぎません。

では、二分法思考以外に、どのような思考であればよいのか。


オススメのひとつは現象学的思考です(厳密に言えば竹田現象学)。



これは、物事が成立する条件を問うという思考法です(専門用語で「確信成立の条件を問う」と言います)。

ちなみに、信念対立解明アプローチは現象学的思考とそれをベースに発展させた哲学的構造構成を技法化したものです。

上記の例で言えば、「この人は敵だ」と感じたならば、それはなぜそう言えるのかを問うのです。

また「あの人は見方だ」と感受したならば、それもまたなぜそう言えるのかを掘り下げていきます。

当然、敵か味方かわからないならば、どんなときに敵/味方になりえるのかを問うていくこともできます。

そんな感じでどんどん問いの角度を変えながらこれを続けていくと、二分法思考よりも立体的に人間関係を整理整頓していくことができます。

そのようにして得られた人間関係は、敵か味方かでキレイにわけるよりも、いくらか有益なものになるはずです。

二分法思考はシンプルで魅力的ですが、その果てにあるのはたいてい不毛です。

それに気づいた人も、気づいていない人も、現象学的思考にシフトチェンジしていけばなぁと思いますが、こちらはある程度強い思考力が求められるのでなかなか難しいのかもね。